成人の頭はボウリングのボール程度の重さがありますが、首の骨と筋肉の微妙なバランスによって支えられています。 |
頭を支える首の骨には、かみ合わせの運動の中心①(図1)があり、ここを中心とした円の上では、顎は上下左右に動きます。
かみ合わせが悪いと、運動の中心(第2頚堆の歯突起)である首の骨が歪み、微妙なバランスが崩れ、頭を正しく支えられず、姿勢が悪くなってしまうのです。
かみ合わせが低いと、頭は前に倒れ, |
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背骨が曲がってきます。これほどひどくなくても、肩こりや腰痛にもつながります。ムチ打ち症もそうですが、首の骨や背骨のズレはわずかでも大変つらい症状を伴います。そしてかみ合わせの運動中心①は、この大切な首の骨にあるのです。 |
次にかみ合わせと非常に深くかかわるのは“三叉神経”です。三叉神経は、体中のどの神経よりも強く脳に影響を与え、脳死の判定に用いられるほど重要な神経です。
かみ合わせが悪いと、そのアンバランスな情報が三叉神経を通って脳のバランスを崩すことになり、これが自律神経失調症を招くことにもなるのです。
つまりかみ合わせが悪いせいで、自分の意思ではコントロールできない呼吸、脈拍、体温などを調整している大切な神経・自律神経まで脅かしてしまうのです。 |
また、かみ合わせが低くなると、下顎の関節頭②(図2 手を耳の前に当て、口を開閉させると動くところ)が、頭の骨の“側頭骨錐体岩様部”にガンガンぶつかるようになり、口が開きにくくなったり、カクカク音がするようになります。
この側頭骨には、耳の穴や平衡感覚をつかさどる三半規管、大切な神経や脳に血液を送る血管の入る穴などがあるため、耳なり、めまい、神経痛、頭痛などの症状に関係してきます。 |
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